外資系企業

外資系企業が合同会社を設立する理由

外資系の企業が日本に子会社を設立するときに、会社組織として合同会社を選ぶことが多いです。その理由は、コストが安いからだといえるでしょう。外資系の企業にとって、日本の子会社は出先機関に過ぎません。会社設立をする方が経営面では魅力的ですから設立するわけですが、基本的な意思決定は本社が行いますから、細かい制度は必要ありません。そのために、設立コストやランニングコストの安い合同会社が好まれると考えられます。

合同会社の制度設計を自由に行うことができますから、非常にシンプルな設計にすることもできます。株式会社の場合、株主総会や取締役会、取締役、監査役などの、いろいろな機関を設置しなければなりません。設置すれば組織構造が複雑になりますし、ランニングコストもかかります。合同会社ではこのような機関を設置する必要はありませんから、コストは低くなるというメリットがあります。ほかにも、会社法監査の対象外になるという点も重要なことの一つだといえるでしょう。資本金が5億円以上の株式会社は、会社法監査の対象となりますから、監査費用もかかりますし、監査に対応することも必要となります。これもコスト増につながります。合同会社は会社法監査の対象外ですから、無駄なコストがかからないというメリットがあります。外資系の企業の場合、監査が必要だと判断されれば、本社のある国から換算が入ることになりますから、日本の法律による監査は必要ありません。ほかにも、資金調達が不要だということも理由の一つだと考えられます。株式会社を設立すれば、資金調達をするために増資ができます。株式会社を設立する最大のメリットは、このようにして資金調達を容易に行えることです。しかし、外資系の子会社の多くは、親会社が100%出資しますから、株式を発行して資金調達する必要はありません。資金調達をするのなら、親会社が本国で増資すれば良いのです。ですから、日本にある子会社が独自に資金調達をする必要はなく、株式会社を設立するメリットはないと考えられます。

このようなことから、外資系企業の日本法人は合同会社を選んでいると考えられます。コストが低いことと、株式会社のようなほかの会社組織にする必要性がないことの二つにまとめられます。海外の企業が日本で法人を持つときに、日本の法律によって様々なコストがかかるのは馬鹿らしいことでしょう。合理的に考えれば、合同会社が選ばれる理由は明白です。